キュウリは、家庭菜園に欠かせない野菜の1つです。
ただ、収穫がピークとなる7月頃は、採りきれないほどたくさん収穫できるのに、8月以降になると草勢が衰えて、あまり収穫できなくなってしまうことです。
できれば長い期間収穫したいものです。
そのためには、品種や植え方を工夫しながら、“ずらしまき”をするのがおすすめです。
“ずらしまき”は、ただ種まきの時期をずらすだけではダメ
“ずらしまき”と言っても、時期をずらして、何回かに分けてまいたとしても、簡単にはうまくいかないとおもいます。
キュウリは暑さと乾燥に弱い
おそらく、4月頃に種をまいて、6月~7月に収穫するぶんには、最も育てやすい時期ですので、ほとんど問題ないと思います。ただ、気温が低いと生育に支障がありますので、植え付け時期が早すぎないようにするくらいでしょう。
それより後の時期に種まきと植え付けをするときに、わりと失敗しがちとなります。
キュウリの生育温度は、昼間はおおよそ22℃~28℃とされています。30℃以上の暑さが連日続くとなると、草勢が弱ってしまいます。また、水分を多く必要とする野菜ですので、乾燥にも弱いです。
7月下旬頃に梅雨が明けると、30℃超えの暑さと乾燥がキュウリを襲うため、元気に生育できず、収穫量も減ってしまいます。
梅雨明け以降は、暑さと乾燥対策として、ワラ等を敷いて水やりをし、地温が上がり過ぎないようにすることと、乾燥を防ぐことが大切です。
梅雨明け以降収穫する作型には、暑さに強い品種を選ぶ
梅雨明け以降も元気なキュウリを収穫するためには、暑さに強い品種を選択することは必須となります。
近年は、夏の猛暑やゲリラ豪雨などに象徴されるような異常気象と言われるような年が多く、気象の影響をまともに受ける露地栽培では、それが直接生育に影響するだけでなく、病害虫の発生リスクも高まります。
したがって、キュウリの栽培後半まで安定した草勢を期待するには、耐暑性に加えて、耐病性のある品種が望まれます。
参考までに、タキイ種苗では、キュウリのリレー栽培をするにあたって、後半の品種は、耐暑性に優れる「Vアーチ」や「シャキット」を推奨しています。
さらに、新たな品種として、「Vシュート」を新発売しました。ただし、現状はプロの農家向けのようです。
キュウリは直まきした方が草勢が良くなりやすい
キュウリの栽培は、ポット等に種をまいて、育てた苗を植え付けることが一般的ですが、直まきした方が生育が旺盛になるとも言われています。
特に、梅雨の季節に種をまく場合は、発芽も比較的上手くいきやすいため、お奨めです。
ただし、その時に気象条件や水やり等の管理条件は様々ですので、直まき一択ではなく、育苗と併せて検討し、選択した方がよいでしょう。
秋まで収穫するには、地這いキュウリを直まきするのがお奨め
キュウリの種を作型を見ると、その多くが、10月頃まで収穫できるとありますが、家庭菜園で秋まで収穫することは、なかなか難しいです。
そこで、お奨めな品種が“地這いキュウリ”です。
もともとキュウリは、地を這って育つものでした。それを栽培管理がしやすいように、品種改良をも重ねて、支柱に誘引して栽培する方法が、現在では主流となっています。
しかし、本来の地を這って育つ方が、逞しく育つことが出来ます。特に8月以降は台風も発生しやすくなりますので、地這いは強風対策にもなります。
2023年コアシスファームキュウリ作付計画
ちなみにコアシスファームでは、23年は3種類のキュウリでリレー栽培したいと思います。
最初に定番の「VR夏すずみ」を育てて、6月~7月の最盛期は、ほぼこれが中心になると思います。
これまで、いくつかの品種を栽培してみましたが、夏ずずみが安定していて、美味しいキュウリが採れます。その経験から、コアシスファームでは定番となっています。
梅雨明け以降は、「Vアーチ」と地這い向きの「夏太郎」で、なるべく直まきで元気に育てて、きるだけ長く収穫したいという計画です。
夏太郎は今年初めて栽培してみます。
キュウリのほか、同じ畝で同じ支柱を使って、ゴーヤを栽培します。