根こぶ病は、アブラナ科野菜の大敵です。
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根こぶ病とは
根こぶ病の病原菌は、ネコブカビというカビの一種で、土中では、休眠胞子として何年も潜んでいて、アブラナ科野菜の根が近づくと、感染します。
アブラナ科の根にコブができるので「根こぶ病」と言います。このコブのせいで、根の維管束が圧迫され、水を吸収できなくなり、枯れてしまいます。
根の中で感染が拡大し、水や風でも広がる
休眠胞子は乾燥に強く、畑の表面に近い所にたくさんいて、風で砂埃が舞うと、他のとこに運ばれます。
休眠胞子は、こぶの中で細胞分裂を繰り返し、こぶ1gの中に約1億もの休眠胞子がいるとも言われています。
そのため、根こぶ病の被害にあった根ごと鋤きこんだり、畑に放っておいたりすると、畑全体に広がってしまうおそれもあります。
根こぶ病対策
土壌の酸性改良
根こぶ病菌は酸性土壌を好みます。ですので、土壌の酸性化を改善し、ph7以上の中性にすれば、根こぶ病が発病しにくくなります。
水はけを良くする
根こぶ病は、水の流れや風によって広がることから、ほ場の水はけを良くしておくことで、感染の拡大を防ぐことができます。
おとり作物
根こぶ病に感染しても、発病しない作物、“おとり作物”があり、これらを栽培すると、土中の休眠胞子を発芽させますが、新たな休眠胞子を形成しないために、土中の菌密度を減少させることができます。
具体的には、葉ダイコン、エンバク、ホウレンソウ、ソルガムなどがこれにあたります。