体験型農園でのストレス軽減効果の研究成果/全中・東京農大

2018年度に実施したJA全中と東京農業大学との共同調査によると、体験型農園での農作業にストレス軽減効果があることが実証された。

体験型農園利⽤者の感情プロフィール・テストによる検証の結果、農作業の前後でネガティブな感情の減少と、ポジティブな感情の⾼まりが確認され、農園における農作業の恒常的なストレス軽減効果が証明された。

調査方法:PMS2とは

質問紙によって感情についての35 問の質問に「まったくなかった」から「⾮常に多かった」の5 段階で評価・回答したものを、次
の7の尺度で指標化します。

  • ネガティブ尺度:【怒り-敵意】、【混乱-当惑】、【抑うつー落ち込み】、【疲労ー無気力】、【緊張ー不安】
  • ポジティブ尺度:【活気ー活力】、【友好】
  • 被験者数:5農園、計125名

ネガティブな気分が総合的に減少

ネガティブな気分状態を総合的に表すTMD(Total Mood Disturbance) 得点が、全ての農園において春季・秋季ともに、農作業前後で減少しました。

ネガティブな気分が低減 ポジティブな気分が増進

春季・秋季ともに農作業前後で、ネガティブなストレス尺度が低減し、ポジティブなカテゴリー尺度が増加しました。
1年⽬の利⽤者も含めて春季の調査から明かなストレス軽減効果が確認され、農園を利⽤することで早い段階から恒常的なストレス軽減効果が確認できました。

特に就業者にとって大きなストレス軽減効果

年齢、性別、就業の有無、経験年数別に分析したところ、特に就業者において、ストレスが⾼い傾向にあり、これらの利
⽤者においても、農作業後には⼤幅なストレス軽減とポジティブ感情の⾼揚が⾒られました。

このことから、企業の福利厚⽣としての利⽤など、新たな需要拡⼤につながる可能性が期待されます。


  • 調査期間︓春季・2018 年4 ⽉21 ⽇〜6 ⽉9 ⽇の期間中 各農園2回
    秋季・2018 年9 ⽉16 ⽇〜10 ⽉22 ⽇の期間中、各農園2回
  • 調査実施農園︓「緑と農の体験塾」(東京都練⾺区)、 「井⼝旬感倶楽部」(東京都練⾺区)、「トミー倶楽部」(東京都⻄東京市)、「名⽔湧く湧く農園」( 神奈川県秦野市)、JAぎふ「MLG」( 岐⾩県)
  • プロジェクト代表︓東京農業⼤学農学部バイオセラピー学科⼈間植物学研究室 ⼩池安⽐古教授

なお、この研究も含めて、JA全中による体験型農園のストレス軽減効果の検証に、(株)コミュニティ・アシスト・システムも参加しています。